深い山あいに息づく文化財の宿 そこかしこに伝統の技が光る width=497

静岡県湯ヶ島温泉【落合楼村上】

 湯ヶ島温泉は、天城山中に源を発する狩野川の源流、本谷川と猫越川が合流する深い山あいにある温泉場で、一つの老舗旅館が「落合楼村上」として蘇っている。

 ここで、金山事業に携わっていた足立三敏氏が、事業の関係者や、天城を旅する人々のためにとの思いで、明治7年に「眠雲楼」と名づけた旅館を創業。ここを定宿としていた山岡鉄舟が二本の川が落ち合う様を見て「落合楼」と改名を提案、明治14年改名されて以来、落合楼として営業されてきたが、社会情勢、経済情勢の変化などにより経営が行き詰まり、閉館の運命にあったのを、現オーナーが引継ぎ、2ヶ月館休館し手を加え、平成14年11月「落合楼村上」として再出発。

伝統の日本建築、贅を尽くした旅館建築が消滅することなく、再び輝きを取り戻したのである。

 本館が9室、別棟の眠雲亭が6室の15室で、巨木を配し苔むした庭に面した、眠雲亭の6室には源氏物語の名前がつけられている。金山事業で財を成したのであろうか、全ての部屋に贅の限りを尽くした細工が施されており、まさに日本の木造建築、伝統建築の技が息づいている。

 玄関棟、本館、眠雲亭、紫檀の床柱の宴会場など、7棟が国の文化財に登録されているが、現オーナーは、「これらの建築は二度と造ることはできないだろうし、縁あって経営を引き継いだ限り、更に磨きをかけながら大事に使い、後世に残していきたい。また、日本の木造建築のすばらしさや、伝統の技を見直して欲しい」と話し、宿泊のお客さまには毎日10時より館内の文化財見学ツアーを実施している。

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施設情報

住所 〒410-3206 静岡県伊豆市湯ヶ島1887-1
TEL 0558-85-0014
URL http://www.ochiairou.com/
交通 伊豆箱根鉄道修善寺駅よりバス30分。「新宿」バス停下車、目の前。「湯ヶ島」バス停下車の場合は無料送迎(要連絡)
東名高速道路沼津ICより約1時間。修善寺より国道136号線を下田方面へ。市山交差点10m先を右折、道なりに西平橋を渡った正面
建物 木造2階建及び鉄骨3階建
客室数 15室(全室バス・トイレ付)
風呂 単純温泉 硫酸塩泉 /源泉かけながし(季節により加水・加温あり) 大浴場2 露天風呂2 貸切露天風呂1
チェックタイム イン15時、アウト10時
宿泊料 22,050円~39,900円(税込)
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